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抗生物質で口臭が改善しない理由

前回は耳鼻科に通った体験についてお話しました。

まとめますと
・鼻自体はそんなに悪くない、という診断だった
・抗生物質を服用すると一時的に口臭が良くなった
・しかし口臭が再発したので再度耳鼻科にかかるも問題なしと診断され、
今後は抗生物質が効かなくなってしまった

以上が前回のお話になります。

今回は例え鼻に口臭の原因があったとしても
耳鼻科では口臭を改善させることが出来ない理由と
なぜ抗生物質が効かなくなってしまったのか、口臭を改善させることが出来ないのか
について考えていきたいと思います。

まず、今の私が思うことは、耳鼻科は急性の症状を治療する病院である、
ということです。

急性副鼻腔炎や中耳炎、急性扁桃炎等、不快な症状が急に出てしまって
とても困っている、という病状を治療するには最適なのです。

このようなケースでは抗生物質も非常に有効ですので、お医者様の診察の元、
適切な投薬によって症状が改善するでしょう。

それでは、慢性副鼻腔炎や慢性鼻炎、慢性扁桃炎等の病状はどうでしょうか。
残念なことにこれらの症状を耳鼻科で治療することは非常に困難です。

それはこれらの慢性症状が局所的なものではなく、
体全体の問題から発生している可能性が高く、炎症が非常に長引く傾向があるからです。

どれだけ薬によって消炎活動をしても体の元の方から薪をくべられていて
消化活動が追い付かないのです。

この間に細菌達は異物である抗生物質に対抗しようと対策を練り始めます。
そして薬剤耐性を獲得した細菌類が誕生します。

有名な耐性菌としてメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(通称MRSA)があります。
これは黄色ブドウ球菌の一種ですが多くの抗生物質に耐性をもっている多剤耐性菌です。

抗生物質が多用されている現在では一般の健康の人の鼻腔や咽頭、皮膚などから
検出されることもあるようです。

抗生物質を服用してもこのように薬剤耐性をもった細菌が誕生してしまい
抗生物質の効果が軽減してしまうのです。

以上のことから口臭を改善させる目的で抗生物質を服用することは
全くお勧め出来ません。

口臭を抑えるために長期間抗生物質を服用しなければいけませんが
その間に耐性菌が発生する可能性が非常に高いためです。

短期間の抗生物質服用で口臭が改善するくらいならそもそも
口臭が発生していないでしょう。

(風邪等で病院にかかれば必ずといっていいほど抗生物質を処方されてますので
知らない内に人生で何度かは抗生物質を服用しているはずです。)

口臭を改善させる目的で複数の抗生物質を試して、結局全ての抗生物質が
効かなくなってしまいました、どうしたらいいでしょう。というご相談を頂いたこともあります。

口臭自体は抗生物質に頼ることなく改善させることが可能なのですが、
このご相談者様の怖いところは複数の抗生物質に耐性が出来ている可能性がある、
という点です。

今後、何か大きな病気にかかった時に主要な抗生物質のほとんどに耐性が出来ていたら
治療の幅が狭まってしまう可能性があります。

口臭改善目的で抗生物質の乱用は控えた方が良いです。
抗生物質によって口臭が改善する可能性が高いならまだ良いですが、
改善してその状態を維持出来たという話は聞いたことすらありませんから。