唾液の分泌が非常に重要な点はお話致しましたね。
しかし、唾液の分泌にも色々な種類があるのです。
唾液が分泌している際には主に2種類の唾液分泌に
分けられます。
反射分泌と自然分泌の2つです。
自然分泌というのは、普段の生活の中で自然と分泌
される唾液のことを言います。
反射分泌というのは以前に紹介したように食事中に出る
唾液のような反射的、本能的に分泌される唾液です。
口臭予防、口臭対策という観点から考えると、
この両方の唾液分泌は大変重要な意味を持っています。
この中でも反射分泌には2種類の分泌があります。
味覚反射と異物反射です。
味覚反射というのはレモン等の酸っぱいもの等を食べたときに
起きる唾液分泌反射のことです。
酸っぱいものを食べると唾液がぶわっと出てきますよね。
また、この味覚反射に関して興味深いことはイメージだけでも
唾液を分泌するという点です。
レモンや梅干しが目の前になると、食べてもいないのに
酸っぱいものが口に広がったような感覚に陥ることはありませんか?
どうでしょうか?
レモンの切り口、果肉を見るだけで何となく酸っぱそうで、
唾液が広がってくるのを感じてもらえるでしょうか。
また、お腹が減っているときに食べ物の美味しそうな匂いによって、
口の中に唾液が広がることも経験したことがあると思います。
このようにイメージだけでも自律神経の働きによって
唾液が分泌される、ということです。
それでは異物反射とは何でしょうか?
これは口の中に何か異物があると唾液が出やすい
という反射による唾液分泌のことです。
食べ物ではなく無機質なもの、何でも良いのですが
例えばペットボトルのふたを口に入れると唾液が分泌されます。
真似する必要は無いですけどね。(笑)
これはペットボトルに味があるからではなくて、
異物を体が感知してそれを排除しようとして唾液が
分泌されるものと思われます。
理屈はどうでも良いのですが、とりあえず、異物反射というものがある
という点だけ覚えてもらえればOKです。
口臭予防、口臭を改善するための第1歩は食事にあることは
もうお分かり頂けたかと思います。
それは食事中は味覚反射と異物反射の両方を満たしている状態だから、
なのです。
食物は正確には異物ではありませんが、水分の多い果物で無ければ
歯で噛まないと口の中に残りますし、異物の1種ではあります。
さらに良く食事を噛めば噛むほど、味覚反射も異物反射も刺激されて
大きな口臭予防となっていくのです。
この口臭予防法は大変簡単ながらも重要なものですので、必ず
実践するようにしましょう。
食事は1口につき50回くらい良く噛んで食べる!
これを忘れずに実践して下さいね。
今回のまとめです。
まず、口臭予防に重要な唾液の分泌には
自然分泌と反射分泌の2つがある。
そして反射分泌にはさらに味覚反射と異物反射の
2種類がある。
食事は両方の反射分泌を長時間満たせる唯一の環境。
良く噛んで食べることでその時間も長くなり、また味覚反射も
異物反射もより刺激することが可能になるため、食事は必ず
良く噛んで食べることが何よりも重要、ということです。
今回の説明で、なぜ良く噛んで食べることが重要なのかがより
具体的に分かったかと思いますのでぜひ実践して下さいね。